オーニング設置にも活用できる補助金「中小企業事業再構築促進事業」
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、緊急事態宣言が発令されています。飲食店には時短営業が命じられており、売上に大きな影響が出ている店舗も多いです。
このような状況のため、テイクアウトやドライブイン形式の店舗に再編する飲食店も増えています。このような再編に補助金を支給されることをご存知ですか?
飲食店の再編に活用できる補助金として「中小企業事業再構築補助金」が登場しました。
また、3密を避けられる「歩行者利便増進道路制度」も施行されました。この記事では、今後の飲食店の経営を左右する「事業再構築補助金」と「歩行者利便増進道路制度」について分かりやすく解説します。
Contents
オーニング設置にも活用できる補助金とは
募集期間内に応募して採択されたら支給されるものです。補助金には返済義務が生じません。しかし、募集期間内に応募する必要があったり、各種書類の用意や要件を満たしている必要があったりします。
また、審査対象として可否が決まるため、募集期間内に応募したとしても審査が通らずに、補助金が受け取れないこともあります。
しかし、返済義務が生じないため、要件を満たす場合は、積極的に補助金を活用しましょう。
オーニング設置に活用できる補助金
店舗向けのオーニングを設置したいけれど、新型コロナウイルスの影響で先行き不透明、オーニング設置費用が捻出できないとお悩みの方もいるかもしれません。そのような方を救済する補助金が「中小企業事業再構築促進事業」です。
中小企業事業再構築促進事業とは
中小企業事業再構築促進事業とは、新分野展開や業態展開、事業再編などの取り組みを行う中小企業・中堅企業を支援するための補助金です。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けている飲食業のテイアウト販売や注文サービスの開始、店舗の一部を回収してドライブイン形式にしたり、3密回避としてオープンテラス席を設営するなど再編に取り組む場合に補助されます。
中小企業事業再構築促進事業の対象者
補助金の対象者は新型コロナウイルスの影響を受けている、下記に該当する中小企業・中堅企業です。
【補助金の対象者】
1. 申請前の直近6ヵ月間で、任意の3ヵ月の合計売上高が、コロナ以前の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少している
2. 事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取り組むこと
3. 補助事業終了後、付加価値額の年率平均3.0%以上の増加、従業員1人当たりの付加価値額の年率平均3.0%以上の増加を達成すること
中小企業事業再構築促進事業の補助額
中小企業と中堅企業で補助金額は変わります。
中小企業 |
通常枠 |
補助額100万円~6,000万円 |
補助率2/3 |
卒業枠(※1) |
補助額6,000万円~1億円 |
補助率2/3 |
|
中堅企業 |
通常枠 |
補助額100万円~8,000万円 |
補助率1/2 |
グローバルV字回復枠(※2) |
補助額8,000万円超~1億円 |
補助率1/2 |
(※1)卒業枠:400社限定で事業計画期間内に「組織再編」「新規設備投資」「グローバル展開 」のいずれかの理由により資本金または従業員を増加して、中小企業から中堅・大手企業へ成長する事業者向けの特別枠
(※2)グローバルV字回復枠:100社限定で大きな成長を目指す中堅企業向けの特別枠
中小企業事業再構築促進事業の募集期間
2021年3月26日に第1次公募が開始されました。第1次公募の締め切りは4月30日ですが、4回程度の公募をする予定となっています。
しかし、応募者の上限枠が超えた場合は、公募は終了してしまうため、補助金の募集期間に関しては「事業再構築補助金事務局ホームページ」をご覧になられてください。
事業再構築補助金の活用方法
事業再構築補助金を活用すれば、ビジネスの再編が補助金を活用して行えます。実際に、どのような内容が認められるのでしょうか?
ここでは、事業再構築補助金の活用事例をご紹介します。
《事業再構築補助金の活用事例》
・新型コロナウイルスで3密を回避するため、イートインスペースを縮小してテイクアウト販売を展開する
・新型コロナウイルスの宅配や持ち帰り需要に応えるために、オンライン専用の注文サービスを新たに開始する
・オーニングテントを設営して店舗の一部を改修し、ドライブイン形式でテイクアウト販売を実施する
・高齢者向けの食事宅配事業を開始する
・キャンピングカーで移動販売を開始する
オーニングで売上アップ?道路交通法の改正を発表
2020年11月に「歩行者利便増進道路制度(通称:ほこみち)」が施行されました。補助金を活用して、歩行者利便増進道路制度を上手く活用すれば、飲食店の売上アップが見込めるかもしれません。
ここでは、飲食経営を行う上で押さえておきたい「歩行者利便増進道路制度」について分かりやすく解説します。
歩行者利便増進道路制度とは
「道路空間を街の活性化に活用したい」「歩道にカフェスペースやベンチを設置して滞在できる空間にしたい」などの道路へのニーズに柔軟に対応できるようになりました。
歩行者利便増進道路制度のメリット
歩行者利便増進道路制度を活用すると、歩道の中に歩行者の利便増進を図る空間を作ることができます。
また、特例区域を定めることで、道路空間を活用する際に必要となる道路占有許可が柔軟に認められます。
道路空間を活用する者を公募により選定することができて、道路占有は通常は5年間となっていますが、最長20年間の占有が可能となるのです。
歩行者利便増進道路制度によって、歩行者中心の道路整備が進んでいくことが期待されます。歩行者が対話をして、楽しむ、道路・ストリートムーブメントが繰り広げられる場所が設置されていくことでしょう。
歩行者利便増進道路制度のデメリット
歩行者利便増進道路制度を活用するには、道路管理者の指定を受ける必要があります。
指定に当たって、市町村への協議と考案委員会の意見聴取を行わなければいけません。そのため、商店街の組合などで、歩行者利便増進道路制度の利用を話し合う必要があります。
個人的に道路が使用できるわけではなく、組合全体で申請する制度となっていることがデメリットとなります。
そのため、道路の使用ができるかどうかは、所属する組合に聞いてみましょう。
飲食店の強化に「オーニング」
新型コロナウイルスの感染拡大の緊急事態宣言の影響で、飲食店は時短営業や3密回避をしなければならなくなりました。中小企業事業再構築促進事業の補助金を活用したり、歩行者利便増進道路制度を活用することで、飲食店の売上アップが見込めるかもしれません。
補助金は、指定要件を満たす必要があり、採択上限枠が決められていますが、返済義務は発生しません。そのため、ぜひ、これを機会に飲食店経営の再編を図ってみてください。
オープンテラス席の設営や、ドライブイン形式、デリバリーに対応するための窓口の設営などでオーニングを取り付ける場合は、ぜひ、「オーニングテラス.jp」までご相談ください。
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